マザーテレサ福者に(聖人の前の段階)

 ローマ法王、ヨハネ・パウロ2世は20日、インドのコルカタ(カルカッタ)で貧しい人々の救済に尽くし、97年に87歳で亡くなった修道女マザー・テレサを、カトリックの福者(聖人の前の段階)に列することを決めた。 式典は来春、ローマのサンピエトロ広場で行われる予定。
 ローマ・カトリック教会は、殉教者や敬けんな信仰生活を送った人を死後、福者、聖人として崇敬するが、殉教者以外は、「奇跡」を起こした“実績”が必須条件。今回は、インド人女性がマザー・テレサに祈り、胃がんが治ったとする申し出が認められた。

 通常、福者、聖人となるには、バチカンによる業績精査のため、死後100年近くかかる。今回のケースは同教会史上最速で、数年内に聖人に列せられるものと見られている。

教師としてカルカッタに赴任したマザー・テレサは、飢えと貧困に苦しむスラムの人びとを目の当たりにして、救済活動こそ自らの生涯をかける奉仕だと決意したという。たった1人でスラム街に飛び込み、そこで生活しながら活動を始め、1950年には「神の愛の宣教者会」をカルカッタに設立。以来、死を待つ人の家やハンセン病患者の家、孤児院などの施設を開設し、多くの人びとを救った。1978年にはノーベル平和賞を受賞し、世界各地の飢餓地域や被災地などにマザー・テレサの愛の手は広がっていく。そして1997年、世界中から惜しまれながら、87歳の生涯を閉じる。(12/22 朝日新聞Web等の情報)


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